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ノウハウ 【第3回】最適な契約管理とは?電子化だけで終わらない、プロセスの見直しで業務改革を

更新日:2024年10月17日

投稿日:2020年06月1日

【第3回】最適な契約管理とは?電子化だけで終わらない、プロセスの見直しで業務改革を

【第3回】最適な契約管理とは?電子化だけで終わらない、プロセスの見直しで業務改革を

※本記事は朝日インタラクティブの運営するWebメディア/サービスTechRepublic Japan テックリパブリック、テクリパ)に、2020年5月27日に掲載された、弊社寄稿原稿の転載です(運営元の朝日インタラクティブより承諾を得て掲載しています)。

 

これまで、ContractSが提案する契約マネジメントの全体像や重要な要素、そしてその実現手段である「ContractS CLM」をご紹介してきました。

ContractSが考える契約マネジメントは、特定の理想像に固定されるものではありません。企業ごとに取り扱う契約の種類や契約数、部署ごとの業務範囲などは異なるため、最適な契約マネジメントの形もそれぞれ異なります。企業ごとに適した「あるべき姿」を見つけるために、どのようなプロセスを進めるべきかが重要です。

 

今回は、ContractS CLMの概要を改めてまとめ、それぞれの企業に最適な契約マネジメントを実現する支援方法について、一端をご紹介します。

【第1回】契約ライフサイクル管理の観点で考える「契約管理」の正解
【第2回】法務相談を一元管理するための契約管理の方法

 

 

契約をシステム化するContractS CLM

ContractSが提供するContractS CLMは、契約マネジメントを実現するために設計されています。

 

契約マネジメントにはいくつかの重要な要素がありますが、これをシンプルに要素分解すると2つに分かれます。「契約プロセス構築」と「契約書管理」です。ContractS CLMは、この2つの要素を兼ね備えたプロダクトとなっています。

 

契約書が生まれてから締結、管理に至るまで、契約の主管部署以外にもさまざまな部署の人々が契約プロセスに関わります。ContractS CLMは、そのような契約プロセスを一気通貫でこなすことができます。

 

契約書作成→交渉→レビュー→承認→締結→更新変更→契約管理

 

さらに、契約書には必ずしも紐付かない“相談”のやり取りもできます。

 

最適化された契約業務プロセスによって、契約に関するリテラシーが高まり、さらに洗練されます。このように、契約の“プロセス”を扱うのに長けているのがContractS CLMの最大の特徴です。

 

ContractS CLMの操作画面、依頼相談するのボタンが見える

 

近年、ビジネススピードの高速化とビジネスの複雑化により、部署間での情報連携がますます重要となっています。

 

ContractS CLMは、複数部署での横断的なシステム利用を前提としており、各部署が最適な契約の取り扱いができるように設計されています。契約のライフサイクルについても、自由な形で管理が可能です。

 

ステータス別の契約書数と一覧がホームで把握できる

システム導入の際の問題点

ただし、これはContractS CLMに限った話ではありませんが、システムを単に導入するだけでは十分ではありません。システムはあくまで人が使うものであり、それには必ずオペレーションが存在します。

 

現状のオペレーションをそのままシステムに移行しただけでは、単に電子化されただけで根本的な問題解決にはなりません。たとえば、企業によっては契約の承認フローと印鑑の承認フローが別々になっていることがあります。これは、契約の進行可否を決定する部署と、印鑑を押す業務を担当する部署が異なるために発生する現象です。

 

もちろん、それぞれのフローには独自の理由がありますが、実際には契約の全体的なプロセスをシステムに統合することで、承認フローを一元化し、業務効率化につながることがあります。

 

オペレーションの見直しは契約の承認に限らず、契約業務全体の各段階で考える必要があります。現状のフローをただシステムに移行しただけでは、生産性向上が限定的になることがあります。

ビジネススピードの加速が止まらない今、こうした効率化や生産性向上は、事業成長の鍵となる重要な要素です。

契約プロセスを見直すー真の契約マネジメント実現のために

弊社では、この問題について契約プロセスの見直しを含めて提案することがあります。ただし、複数部署をまたがる問題であるため、調整にかけられるリソースが当面は確保できないという理由から、ひとまず現状のフローをできるだけ維持したまま契約管理の電子化や電子契約の導入をする企業も多いです。

 

一方で、システム導入を生産性向上の機会と見なし、オペレーションも含めて全社的な改善を目指す企業もあります。このような場合、重要なのは現状の分析と各プロセスの深堀りであり、システム導入によって省力化できる可能性のあるオペレーションを見極め、新しいフローを構築し、それをシステムに統合して実行することです。

 

特に、今後しばらくは紙と電子の契約が並存することが避けられないでしょう。そのため、オペレーションの構築はこの状況を前提に行われる必要があります。このためには、関係部署からのヒアリングを通じて現状の契約プロセスを把握し、システム導入に伴うオペレーションを検討していきます。

 

企業によっては、契約の電子化を急ぐ部署もあるため、特定部署での電子締結を皮切りに、他部署にも拡大していく方法もあります。実際のオペレーションを試行することで、効果が見えてくる部分もありますので、段階的な導入が有効です。

 

ポイントは、各プロセスの背景事情に遡って検討し、省力化やコンプライアンスの重要性などを議論することです。こうした施策は、影響が及ぶ範囲が広いため負担もかかりますが、改善が進むと契約業務の負担が軽減され、本質的な業務に時間を割くことができるようになります。

 

企業の成長を目指すのであれば、契約マネジメントの実現は不可欠な施策です。

「契約マネジメント」に成功した他社事例

契約ライフサイクルマネジメントシステム「ContractS CLM」を実際に導入し、契約マネジメントを実現、契約を中心とした事業の仕組みを構築した企業の事例をご紹介します。

株式会社Jリーグ

導入事例:株式会社Jリーグ様

 

Jリーグ(従業員数190人)は、組織基盤や各種事業のサポートのほか、試合映像やオフィシャル商品の企画、販売管理やプロモーションなどを事業展開しています。

 

導入前はそもそも法務部がなく、契約書を管理する基盤が整っていませんでした。

 

新設された法務部に着任したご担当者は、契約書や関連書類を「誰が見てもすぐにわかる管理」にしなければ、組織内での「引き継ぎ」の際に情報の抜け漏れが生じ、売り上げにも直接影響すると感じていました。いずれ増えるであろう契約案件を管理しやすい状態に整えることが必要と考え、「今のうちに適切な契約管理のインフラ体制を敷こう」と一念発起されました。

 

一つひとつの契約書の素早い締結、管理は重要ですが、一つの契約にはさまざまな会社や担当者が絡み、関連契約や関連書類が無数に紐付きます。これらをまとめてマネジメントできる「契約管理のインフラ」体制までを整えました。

現場社員に向けた勉強会も実施し、バックオフィスだけでなく現場にも契約マネジメントの必要性を説明し、業務フローを改善しました。

 

結果として、契約に関する情報が全て紐付いて管理できるようになり、契約業務の流れ自体を「契約の型」として整備し、誰でも適切にデータベースを管理できる体制を構築し、属人化の課題を一掃することができました。

 

また、Jリーグでは20種類以上もある規定を年1回のペースで見直しています。改定のやり取りは全部門に関連し、作業期間も半年近くかかるプロジェクトです。そのため、メールベースでの見直しでは管理し切ることはできませんでした。各改定作業を一つひとつの作業に区切りつつ、全体でも管理し、プロジェクトの進捗はもちろん、関係者や関連するファイル、情報の一元的なマネジメントが可能になりました。

 

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まとめ

今回は、ContractSが目指す契約マネジメントの実現プロセスの一端を紹介しました。

 

契約のプロセスを改革することにより、ビジネスの成長にまでつなげることができます。

【第1回】契約ライフサイクル管理の観点で考える「契約管理」の正解
【第2回】法務相談を一元管理するための契約管理の方法