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ノウハウ DXはなぜ必要?DXの定義・メリット・成功のポイントは?

更新日:2024年10月17日

投稿日:2024年08月27日

DXはなぜ必要?DXの定義・メリット・成功のポイントは?

DXはなぜ必要?DXの定義・メリット・成功のポイントは?

DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進について耳にすることが増えましたが、自社にも必要なのか気になる方も多いのではないでしょうか。

経済産業省の定義によると、DXは単に新しい技術を導入すれば良いというものではないようです。

 

本記事では、DXの定義とあわせてメリットと必要性について解説しています。DX成功のポイントや取り組む際の動きもご紹介いたします。


DX(デジタルトランスフォーメーション)とは

日本語に訳すと「デジタル変革」となる「DX」は、デジタル技術を活用してビジネスモデルや業務の進め方を変えることを目指しています。

 

国はDX化を進めていますが、経済産業省はDXをどのように定義しているのでしょうか。また、IT化とDX化の違いは何でしょうか。

経済産業省によるDXの定義

経済産業省は、民間でDXが進むように「デジタルガバナンス・コード」という文書でその定義をまとめています。デジタルガバナンス・コードでは、以下のように定義されています。

企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。

デジタルガバナンス・コード2.0

DX化と従来のIT化の違い

IT化とは、IT技術を用いて業務効率化を図ることです。

一方、DX化とは業務効率化以外にもビジネスに関わるものは広く変化を目指します。

目的は異なるものの、IT化の成功がDX化の目指すことに導く関係と言えるでしょう。

DXの必要性とその理由

社会や市場の変化に対応したい、競争力を高めたいといった時にDXは必要になります。

DXが必要な4つの理由を解説します。

社会や市場の変化に対応するため

新しいテクノロジーやビジネスモデルの登場により、社会で求められることに対応するスピードが重要になっています。市場の変化に対応するには、デジタルツールを活用して消費者のニーズを分析し、迅速に対応することが求められています。

 

現代では、消費者は商品やサービスの評判を比較検討しやすくなっているため、ニーズのある商品やサービスを提供するだけでは自社が選ばれるとは限りません。自社にしかできない独自の価値を明確にし、提供することが重要です。

企業の競争力を高めるため

企業のDX化により、業務フローが変わることは珍しくありません。業務フローの変更には一定の負荷がかかりますが、この変化によって業務効率が向上する可能性があり、自社ならではの商品やサービスの開発や提供をよりスピーディーに行えるようになることもあります。

 

商品価値の向上により、競合優位性が高まり、グローバル市場で戦える基盤を整えることもできます。

古いシステムからの脱却

古いシステムは、近いうちにサポートが終了する可能性があります。サポートが終了すると、サイバー攻撃などのリスクが高まるほか、システムがデジタル環境の現状に対応できない懸念もあります。

 

さらに、トレンドに対応しようとするあまり、システムが複雑化する可能性があり、導入に携わったエンジニアがいない場合には、問題が発生した際の対応が難しくなる恐れもあります。

 

そのため、現状にマッチした機能を簡単に使い、トラブルの可能性を最小限に抑えるためには、時期が来たらシステムを新しくすることが望ましいです。

2025年の崖問題への対応

経済産業省は2025年以降、年間で最大12兆円の経済損失が生じると予測しています。DXを実現しないことによる経済損失を「2025年の崖」問題と言います。

 

以下の課題を解決することでDX化へ近づくことができ、「2025年の崖」問題への対応とすことができます。

  • 既存のシステムが社内で横断的に使用できる状態でない
  • システムの過剰なカスタマイズなどで複雑化・属人化
  • 経営陣はシステムの課題に気づき、業務フローの変更なども含め改善を進めたい一方、現場からの抵抗で進まない

 

既存のシステムの中から不要なものは廃棄し、最新の状況にマッチしたものに入れ替え、DXを進めることが問題解決に有効です。

DX推進のメリット

DX推進のメリットとして以下の3点をあげます。

 

  • 生産性向上とコスト削減
  • セキュリティの強化
  • 新たなビジネス機会の創出

生産性向上とコスト削減

少子高齢化で現役世代は減っています。人手不足でも生産性を維持するには、デジタルツールの活用が欠かせません。

業務効率化で、長時間労働の是正も期待されます。限られた労働時間でスピーディーに業務をこなせるようになれば、重要な業務に注力できます。

 

残業を減らせることはもちろん、人材の適切な配置にも活かせます。限られたリソースで高い生産性を上げ続けることは、コスト削減につながります。

セキュリティの強化

古いシステムは、セキュリティにまつわるリスクの高い状態です。

DXをきっかけにシステムを刷新することで、最新でセキュリティの高い状態に整備できます。

新たなビジネス機会の創出

DXによって電子契約などの新しい手段に対応しやすくなります。

 

例えば、国や地方公共団体では電子契約に対応できない場合受注できないものも出てきているようです。ビジネス機会を逃さないためにも社会の新基準に合った体制を構築することが重要です。

DXを成功させるためのポイント

DXで実現したいことと達成するための計画、組織の変化が必要です。同時に、ITに詳しい人材の確保と育成も求められます。

 

具体的にどのようなポイントが成功につながるのかいくつかご紹介します。

戦略的なビジョンと計画の策定

DXで達成したいことが明確でないと、改善すべきことが見えてきません。DXを進める意図やメリットが分からないと、現場からの協力も得にくいです。

 

現状の課題を把握し、中長期的なものも含めて目標を設定することで、目標達成のための具体的な計画が立てられます。

新しい価値を生むことにつながることを意識してDXで目指したいことを考えましょう。

IT人材の確保と育成

DX推進には最新技術などに詳しい人材が欠かせません。専門知識を持つ人材を採用するだけでなく、今いる従業員のITスキルと知識を高めることも必要です。

 

IT人材の育成と定着を図る上で、DX推進に携わる従業員のキャリアパスや評価の見直しが求められることもあります。

社内文化と組織構造の変革

新しいツールの活用、ツールの導入に伴う業務フローの変更など、従業員が新たなことを積極的に試せる環境を築くことが大切です。

並行して、DX推進を担当する従業員の業務分担の見直しなども求められます。

まとめ

国がDXを進めようとしているからだけではなく、企業が成長を続け、競争力を高く保つためには避けられない取り組みと言えます。

DXが上手く行けば、生産性向上や新しいビジネス機会の獲得などにつながります。IT人材の確保と育成、戦略的な計画、そして組織全体の変革によって、DXで実現したいことを達成させましょう。