ノウハウ 社内プロジェクトの進め方とポイント。おすすめのツールは?
更新日:2025年02月18日
投稿日:2024年06月25日
社内プロジェクトの進め方とポイント。おすすめのツールは?
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スムーズでトラブルを最小限に抑えられる社内プロジェクトの進め方を知りたい方は少なくありません。特に、社内プロジェクトへの参画が初めての方にとっては、疑問が多いことでしょう。
プロジェクト進行の流れに加え、フレームワークやツールのポイントを押さえることで、成功までの道筋が見えてくるはずです。
本記事では、プロジェクトの進め方と成功のポイント、進行管理におすすめのフレームワークやツールに加え、失敗例を紹介します。
社内プロジェクトの進め方
- プロジェクトの目標を設定する
- 計画を立てる
- チームの人員を集める
- 実行する
- イレギュラーに対応する
- 進行管理する
- プロジェクトの成果を振り返る
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プロジェクトの目標を設定する
プロジェクトを成功させるためには、目的を明確にすることが重要です。
目標はできるだけ具体的に設>することがポイントです。詳細に決めることで、完了までに発生する業務の全体像が見えてきます。
プロジェクトの計画を立てる
プロジェクトの計画を立てる際には、目標を明確にし次に、必要となる人員、スキル、ツール、設備などのリソースを洗い出し、それに応じた予算を見積もります。
また、リスクを事前に想定し、対策を講じることも重要です。計画を具体的に落とし込み、進捗管理の方法や評価基準を決めることで、プロジェクトを円滑に進めることができます。
チームを組む人員を集める
プロジェクトを滞りなく進めるためには、目標達成に向けて適した経験者や適性のある方を選定することが重要です。
ひとりひとりの役割を明確にし、責任感を持たせることはもちろん、円滑にコミュニケーションを取れるメンバーを集めることも大切です。活発なコミュニケーションは、プロジェクトのスムーズな進行に欠かせません。
実行する
プロジェクトを実行できる段階になったら、計画通りに進めることを意識しながらプロジェクトに取り組みます。
進捗管理、トラブルが発生していないかなどを適宜チェックすることも必要です。
イレギュラーに対応する
プロジェクトは、常に計画通りに進むとは限りません。
問題が発生したり、計画の変更が必要になったりした場合、迅速な対応が求められます。スムーズに情報共有できる体制が整っていれば、迅速に対処することが可能です。
また、どのようにトラブルに対応したかを記録に残しておくことで、今後の参考になり、同様の問題が発生した際の対策に役立ちます。
進行管理する
進行管理においては、進捗状況やトラブルの有無を把握することが不可欠です。
定期的にミーティングを実施したり、進捗管理ツールを活用したりして、プロジェクトの進行状況を適切に確認しましょう。
プロジェクトの成果を振り返る
プロジェクトは、完成させるだけで終わりではありません。
新たなプロジェクトが始まる際、過去の成功や失敗は貴重な参考資料となります。そのため、プロジェクトが終了した後は、進め方や成果の質を振り返り、良かった点と改善点を整理しておくとよいでしょう。
プロジェクト成功のポイント
プロジェクトの完成までにどのようなタスクがあって何からこなすべきか、良いチームの雰囲気づくりなどが求められます。
タスクの洗い出し
プロジェクトのゴールに向けて、どのようなタスクがあるのかを確認します。
やるべき作業を可視化することで、それぞれのつながりが明確になります。タスクの処理順を誤ると、作業が滞ることもあるため、タスク同士の関係を把握することが重要です。これにより、適切な優先順位をつけやすくなります。
優先順位と期限の設定
プロジェクトの完成まで、こなすべきタスクはいくつもあります。計画に遅れないよう、タスクの優先順位を設定しましょう。
優先順位が決まったら、タスクごとのスケジュールを考えます。タスクごとに細かく締め切りを設けると、着実に進めることができます。
リスク管理と課題解決
プロジェクトの進行を妨げる問題は、いつ発生するかわかりません。例えば、必要な資料が見つからないといったトラブルが考えられます。
問題が起こらないことが理想ですが、万が一トラブルが発生しても迅速に対応できるよう、事前にリスクを想定し、対策を検討しておくと安心です。
想定外の問題が生じた際は、すぐにメンバー間で共有し、原因を突き止めたうえで、適切な対処を行い解決を図りましょう。
また、今後同様の問題が発生した際に素早く対応できるよう、トラブルの原因や対処法、防止策を整理しておくことをおすすめします。
進捗の共有
進捗の把握は、スケジュール通りの進行をサポートします。定期的にチェックすることで、問題にも早期に気づくことができます。
進捗を共有する方法の1つとして、進捗管理ツールを使用してスケジュールを見える化することが挙げられます。
また、ミーティングを実施することもおすすめです。ミーティングでは、進捗以外の情報も共有でき、コミュニケーションを深めることができます。
コミュニケーション
コミュニケーションが活発なチームは、プロジェクトのゴールや目標、トラブルなどをすぐに共有・報告できる環境にあります。ミーティングやチャットツールを活用すると、コミュニケーションをとりやすいです。
チームの協力とモチベーション維持
コミュニケーションが活発だと、チームの雰囲気は良好に保たれます。
自身の得意やこれまでの経験を活かしてお互いにサポートし合おうと自然と思えるでしょう。
良好な雰囲気に加え、メンバーひとりひとりがプロジェクトに前向きに取り組むことも重要です。プロジェクトの目標、メンバーとして求められていることなどが分かれば、プロジェクトでやっていることに意義を見いだせるはずです。
プロジェクト管理に使えるフレームワーク
PMBOKやCCPMなど4つのフレームワークを紹介します。
PMBOK
Project Management Body Of Knowledgeの頭文字をとった言葉です。
プロジェクトを10の知識と5つのプロセスに分類し、分類に応じてプロジェクトを管理するためのものです。
下記が、10の知識と5つのプロセスです。
【10の知識】
- 総合マネジメント:それぞれの知識エリアを横断しながら、プロジェクト全体をコントロールする
- スコープマネジメント:プロジェクトの目的達成のために必要なタスクを細分化する
- スケジュールマネジメント:タスクの優先順位や所要時間を管理する
- コストマネジメント:プロジェクトの予算を決め、資金調達などを担う
- 品質マネジメント:品質の基準を明確にする、品質チェックを行うなど、品質を保つ
- 資源マネジメント:プロジェクトに必要な人材や物的資源の調達や管理
- コミュニケーションマネジメント:利害関係者とのやりとり
- リスクマネジメント:想定されるリスクを洗い出し、対処法や防止策を検討する
- 調達マネジメント:必要な製品・サービスの購入や契約
- ステークホルダーマネジメント:コミュニケーションマネジメントからは独立し、協力者を増やすために働きかける
【5つのプロセス】
- プロジェクトの立ち上げ
- 計画立案
- 実行
- 進捗の確認・管理
- 完了
PPM
Project Portfolio Managementの頭文字をとったもので、複数のプロジェクトを管理するためのものです。
複数のプロジェクトを同時進行しなければならないことは珍しくありません。ところが、人材をはじめとした資源には限りがあります。
そこで、PPMを活用すると、プロジェクトごとに必要な資源を把握できます。
CCPM
Critical Chain Project Managementを略した言葉です。
プロジェクトの完了までに発生するタスクの期限をできる限り短くし、プロジェクト全体の締め切りまでにゆとりを持たせる手段です。
例えばひと月に5つのタスクをこなさなければならない場合。1つのタスクを6日間で完成させれば納期には間に合います。が、敢えて1つあたり5日後を締め切りに設定すると、締め切りまで5日間の猶予が生まれます。
WBS
Work Breakdown Structureを略したものです。
プロジェクト全体を小さなタスクに分解し、それぞれの作業内容と担当者を明確にする方法です。
タスクを細かく分解することで、必要な工程やかかる日数を把握できます。
プロジェクトの進行に使えるツール
プロジェクトの進捗管理やコミュニケーションのきっかけとして使える3つのツールを紹介します。
Trello
ボードやリストを使ってタスクを視覚的に整理することができるツールです。
チェックリストや期限なども追加できるため、プロジェクト全体でのタスク管理が容易になります。
Asana
タスクの作成、割り当て、進捗状況の確認を行えるツールです。プロジェクトの全体像を把握しやすく、チーム全体のスムーズなコミュニケーションや協力体制を築くことをサポートします。
Slack
メッセージの送受信やファイル共有ができるチャットツールです。
チャンネルを作成できるため、タスクやチームごとの情報共有も可能です。リマインダー機能もあり、進捗管理にも活用できます。
プロジェクトの失敗例
進捗を把握できなかった、コミュニケーションが不足していたなどでプロジェクトが上手く行かなかった3つの事例を紹介します。
実例を知ると、成功のポイントを押さえながらツールを上手に活用する重要性が分かるでしょう。
進捗を把握できなかった例
チームのメンバーの進捗を把握できると、業務の適切な割り振りなどを行えます。
ところが、ひとりひとりの状況が見えないことで、問題に気づかないまま進めてしまった、チーム全体の進捗の遅れを調整できず納得のいく結果を出せなかった、などが見られました。
コミュニケーション不足の例
コミュニケーションが頻繁に行われなかったために、プロジェクトに関わる情報はどこに保存されているかなどが共有されておらず、逐一確認しなければならないことが多々ありました。必要最低限のコミュニケーションがとれていなかったことは、進捗の遅れをもたらしました。
コミュニケーションが活発でなかったことで、プロジェクトの目標のすり合わせが不十分でした。結果、プロジェクトの要求を満たしておらず、計画より大幅に遅延しての完成となりました。
リスク管理が甘かった例
製品開発プロジェクトでリスク管理が不十分であったため、重大なリスクが見落とされました。プロジェクトの終盤で技術的問題が発覚し、解決に時間もコストもかかる結果となりました。
まとめ
社内プロジェクトを円滑に進めるためには、計画の立案から進行管理、そして成果の振り返りまで、ポイントを押さえながら綿密な管理が求められます。
自社に取り入れやすいフレームワークやツールを活用することで、スムーズな進行を期待できます。
プロジェクトの進め方とポイントを知り、フレームワークやツールを上手に使えば、どのプロジェクトに参画しても、目標達成はもちろん、新しいプロジェクトをより良くするためのサポートもできるようになるでしょう。
まずは、本記事を参考に現在のプロジェクトを進めてみてください。
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