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ノウハウ 生産性向上につながるワークフロー改善とは?システム導入の手順も解説

更新日:2024年10月17日

投稿日:2024年06月20日

生産性向上につながるワークフロー改善とは?システム導入の手順も解説

生産性向上につながるワークフロー改善とは?システム導入の手順も解説

業務の生産性向上を図る取り組みのひとつに、ワークフローの効率化があります。

ワークフローという言葉から何となく「業務の流れ」であることは分かっても、その効率化とは何なのか、どうすべきなのかは分からない方も多いことでしょう。

 

そこで今回は、生産性向上につなげるためのワークフロー効率化について、メリット・手法・システム活用の方法などについて詳しく解説します。

契約業務のワークフロー改善に効果的なシステムもご紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

 

ワークフローとは

ワークフローとは文字通り「業務の流れ」という意味があり、具体的には特定の業務(仕事)にある一連の流れを図で示したものを指す用語です。

特に、業務上発生する申請から決裁までのルートを示したものによく使われます。

 

ワークフローは、特定の申請や起案について組織としての意思決定を行うための重要な工程です。

その工程の効率を落とす要因が存在すると、組織全体の生産性が低下する恐れがあります。

 

そのため、自社のワークフローは随時改善の余地を探して最適化し続け、意思決定のスピード感を保つことが大切です。

ワークフローの基本的な型

ワークフローには、大きく分けて4つの型があります。

 

ワークフローにおける基本的な4つの型とそれぞれの特徴は、以下の通りです。



特徴

直線型

申請者の上司が承認者となる型。

上司→さらに上層部の役職者→社長といったように、フローが進むにつれてより立場の高い人物が決裁者となる。

並列型

複数の部署で承認者がいる型。

特定の範囲内で複数部署の承認者が平行して承認を行い、最終的に最も権限のある決済者へたどり着く。

条件分岐型

申請内容によって承認ルートが変わる型。

一般的に、重要な内容や多くの資金が関わる申請ほど立場の高い人物が承認者となる。

指名型

直線型と似ているが、承認者から氏名を受けた新たな承認者がフローに追加される型。

承認者が次の承認者を指名する、という流れを繰り返しながら承認を進めていく場合もある。

 

自社の業務に併せていずれかの方を基準に見直すことで、効率的なワークフローを構築しやすくなります。

ワークフローを効率化させるメリット

ワークフロー効率化における主なメリットは、非効率なワークフローがもたらす以下のようなデメリットを解消できることです。

 

・申請書類の準備に時間がかかる

・書類の不備による差し戻しが増える

・回覧に時間がかかり意思決定が遅れる

・一貫性が損なわれて承認者が適切に判断できなくなる

 

上記はいずれも承認から意思決定までのスピード感を損なう要因となり、結果として生産性の低下につながります。

逆にいえば、ワークフローの効率化を成功させることで生産性を向上させることが可能です。

ワークフロー効率化の手法

ワークフローを効率化させる方法としては、大きく以下2つのステップに分けられます。

 

・既存のワークフローの見直し

・ワークフローシステムの導入

 

ワークフローを効果的に改善するには、既存のワークフローに潜む課題を見つける必要があります。

承認者の人数に過不足はないか・タイムロスが発生しがちなステップはないか・意味のない工程が存在していないかなど、ワークフロー全体を見直しながら確認してみましょう。

併せて申請に用いる書類や内容も最適化すると、申請時に不備による差し戻しを減少でき、そのぶん無駄な時間を解消できます。

 

ワークフローの見直しで課題を洗い出したら、その解決につながる機能を備えたワークフローシステムを導入しましょう。

ワークフローシステムとは?

ワークフローシステムとは、業務上の申請・承認処理の流れを電子化できるシステムのことです。

申請書や稟議書といった書類を電子データで作成し、システム上で申請・承認・差し戻しといった操作を行えます。

ワークフローシステムの主な機能

ワークフローシステムに搭載されている主な機能は、以下の通りです。

 

・申請書の作成機能

・作成した申請書の回覧と承認手続き機能

・承認ルートの確認、変更機能

・申請の結果通知機能

 

上記の他、システムによってはさらにシステム活用の幅を広げる以下の機能を搭載していることもあります。

 

・申請の検索機能

・外部システムとの連携機能

・CSV形式の外部データ取り込み機能

・業務の工数や予算実績の管理機能

 

近年は数多くのワークフローシステムが提供されており、それぞれ異なる機能を備えています。

詳細は後述しますが、実際にワークフローシステムを導入する際は複数のシステムから自社に最適なものを選びましょう。

ワークフローシステムを導入するメリット

ワークフローを紙ベースで運用する場合、以下のような問題が生じます。

 

・使用する書類や次に書類を渡す承認者を探すためにフローが停滞する

・手書きの場合は書類作成にも時間がかかる

・進捗状況をすぐに把握できない

・書類を管理する場所と手間がかかる

 

ワークフローシステム導入の主なメリットは、上記の問題を解消することで既存ワークフローに様々な好影響を与えるという点にあります。

具体的にどのような好影響が出るのか、以下より詳しく解説します。

意思決定が迅速に進む

ワークフローシステムは、あらかじめ申請から承認までのプロセスを設定して自動化させることができます。

申請ごとに承認ルートが変わる場合でも、システムが自動で適切なルートを判別するため、書類データを素早く承認者や決裁者へ回せます。

さらに多くのワークフローシステムは、PCだけでなくスマートフォンやタブレットなど複数種類の端末に対応しています。

そのため、申請の関係者全員がどこにいてもその場で申請・承認に関する操作が可能です。

 

決裁までの工程で生じる無駄を省けることから、意思決定が迅速に進むというメリットを得られます。

人的ミスを予防できる

書類テンプレートが用意されているワークフローシステムも多く、必要項目をPCやスマホなどで入力すれば簡単に作成できます。

そのため書類作成にかかる時間・労力を削減できるうえに、全社で書類のフォーマットを標準化することが可能です。

 

結果として書類作成の際にミスが生じるリスクを回避し、不備なくスムーズに進むワークフローを実現できます。

ワークフローの進捗が把握しやすくなる

ワークフローシステムでは、申請に対して承認・差し戻し・破棄などの結果が通知されます。

また、システム上でどの承認者へ申請が到達しているかも可視化されるため、申請の進捗を簡単に把握できます。

 

申請者個人はもちろん、ワークフロー全体を管理する立場としても、停滞しやすいプロセスを早期に発見のうえ対処できるため大きなメリットとなります。

より迅速にタスクをこなしている従業員が分かるため、業務評価の判断材料にもなります。

内部統制の強化

内部統制とは、企業が事業活動を健全かつ効率的に行うために必要な仕組みのことです。

 

承認に至るまでの無駄が多いとルールにまとまりがなくなり、各従業員が不適切な形で業務を進めてしまうなど、内部統制の乱れを招きます。

ワークフローシステムを使えば本当に必要な工程のみ取り入れたワークフローを構築できるため、ルールも単純化されて従業員それぞれが適切に業務を遂行できます。

 

また、システムにログインした際は誰が・どんな操作を行ったかが記録されるため、不正を未然に防いだり、トラブルが起きても迅速な原因究明が可能です。

 

上記のことから、ワークフローシステム導入は自社の内部統制強化にもつながります。

コストの削減

紙ベースの運用では、申請書類を作成するための用紙・印刷代の他、保管に必要なキャビネットの購入費や人件費といったコストが発生します。

膨大な書類を管理するとなれば、より大きなオフィスや保管スペースを借りるための賃料もかかります。

 

書類作成・決裁・書類の保存まで可能なワークフローシステムなら、このような費用はかかりません。

さらにセキュリティ対策が充実しているワークフローシステムを選べば、無駄なコストを削減しながら紛失・流出のリスクをより効果的に回避できます。

労力やコストをかけずとも、安全にデータを保存できるという点も大きなメリットです。

ワークフローシステム導入の手順

ワークフローシステムの導入にあたって、ただ適当なシステムを選んですぐに現場へ取り入れることは望ましくありません。

自社のニーズと課題を理解して最適なシステムを選び、着実に現場になじませるよう取り組む必要があります。

 

ワークフローシステム導入の適切な手順は、以下の通りです。

 

1 導入目的を定める

2 プロジェクト担当者を決める

3 ワークフローを整備する

4 導入するワークフローシステムを選ぶ

5 ワークフローシステムを設定する

6 ワークフローシステムをテスト利用する

7 ワークフローシステムを導入する

 

ワークフローシステムを導入して、どんな課題・問題点を解決したいのかという目的から定めましょう。

そのうえで、既存のワークフローの無駄を削除したり、類似している点を集約したりといった整備を行います。

 

次に最初に定めた目的を達成し得るワークフローシステムを選び、申請ルートやユーザー権限といった設定を済ませます。

 

設定後は小規模なテスト導入から始め、問題がなければ従業員への研修を行ったうえで現場で運用を開始しましょう。

ワークフローシステムの導入で重要なポイント

ワークフローシステムの導入を成功させるためには、適切なプロセスを踏んで進めるだけでなくいくつかのポイントを意識することが望ましいです。

 

ワークフローの導入時に重要となるポイントを、以下より解説します。

自社のワークフローに対応しているものを選ぶ

ワークフローシステム選びにおいてまず重視すべきポイントが、自社のワークフローと相性の良い仕様になっているかどうかです。

特に並列型・条件分岐型・指名型といったワークフローが適用される業務の場合、条件分岐の設定や柔軟な権限制御に対応しているシステムを選ぶことで、効果的に決裁期間を短縮できます。

 

すでに他のシステムを利用している場合は、そのシステムとの連携可否も確認すべきポイントです。

外部システムとの連携に対応していれば、既存システムのデータを共有したりひとつのシステムで複数のシステムへログインしたりできます。

 

IT分野に関わる知識が浅い従業員が多い現場、システム導入自体が初めての現場の場合は使いやすさを意識した選び方が重要です。

現場のITリテラシーを考慮のうえ、UIや操作方法なども確認しながらシステムを選びましょう。

システム提供者のサポート内容を確認する

システム導入後に起こり得る、様々な疑問・課題を解消してくれるサポート体制も確認しておきましょう。

ワークフローシステムのサポート内容としては、操作説明資料の提供や有事の際に問い合わせが可能な相談窓口などがあります。

 

どんなサポートをしてくれるのか、相談はどんな方法で・いつ対応してくれるのかなどはシステム提供者によって変わります。

 

導入後の運用をより安心して続けられるように、サポート体制が充実している会社のシステムを選びましょう。

自社の規模に合ったシステムを選ぶ

機能面だけでなく、自社の規模によっても選ぶべきワークフローシステムは変わります。

 

中小企業の場合、カスタマイズ性や機能の充実度よりも使いやすさを重視した選び方が重要です。

ワークフローにおける関係者は少ない傾向にあり、ワークフローの型も直線型が適用されている場合が多く、基本的に複雑なカスタマイズは必要ありません。

 

一方で大企業の場合は、複雑な承認プロセスにも対応し得るカスタマイズ性を備えたシステムが適しています。

並列型や条件分岐型といった複雑な承認プロセスが発生しやすく、すべてのパターンを効率化させるなら詳細な設定が可能なシステムを導入する必要があります。

また、外部システムとの連携や堅牢なセキュリティ対策についても要確認です。

ワークフロー機能を持つ契約管理システムContractS CLM

ContractS CLMは、相談、作成、申請承認、契約管理といった契約業務の全体をカバーする契約ライフサイクル管理システムです。

 

 

紙回覧のワークフローや、承認ルールの統制を取りたい場合にも、締結、承認も1つのシステム内で行うことができるため押印稟議用のシステムを単一で導入する必要がありません。

 

自社で使っているワークフローを変えずに使用継続したいといった場合でもシステム間を連携できるため、フローの組み合わせを制限せずに組むことができます。

 

ContractS CLMの資料は下部フォームよりダウンロード可能です。

システムを活用したワークフロー改善で簡単に生産性向上!

自社の生産性をより向上させたい、生産性を低下させている要因が分からない…という場合は、一度自社のワークフローに無駄がないかを見直してみましょう。

そのうえでワークフローシステムを活用し、申請から決裁までを電子化する方法がおすすめです。

 

ワークフローシステムを活用することで、意思決定が迅速になる・業務の質が向上する・進捗を把握しやすくなるなどのメリットが生じ、生産性の向上につながります。

システムによっては直感的な操作で簡単にワークフローを電子化できるものもあるため、ITシステムに慣れていない企業様も、本記事を参考に導入を検討してみてはいかがでしょうか。

 

そもそもワークフローシステムとは何?主な機能をおさらいし契約業務の改善に役立てましょう