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ノウハウ 契約のステータスとは?契約の管理方法、おすすめの管理ツールを紹介

更新日:2024年10月17日

投稿日:2024年05月22日

契約のステータスとは?契約の管理方法、おすすめの管理ツールを紹介

契約のステータスとは?契約の管理方法、おすすめの管理ツールを紹介

企業では、日常的に取引先や顧客との契約が取り交わされています。

 

契約業務においては、「今契約がどのフェーズにあるのか」、「締結した契約がいつ終了するか」、「契約更新日はいつなのか」といった契約のステータス管理がとても重要です。

ただ、契約の数が増えるほど管理は難しく、どの契約がどの段階なのか分からなくなる場合があります。

 

この記事では、契約のステータス管理について解説します。

契約のステータスを把握していない場合に起こる問題や、具体的な契約管理方法、おすすめの管理ツールなども詳しく紹介するのでぜひ参考にしてください。

 

 

契約のステータスとは、2種に分けて解説

契約のステータスとは現在の契約の段階を表すワードです。

そして、「契約のステータスを管理する」とは、「今、取引先や顧客との契約がどのフェーズにあるのか」を管理し、把握することを意味します。

契約のステータスには、主に契約の締結前と締結後の2種類があり、契約業務においては、それぞれのステータスを管理することがとても重要です。

締結「前」の契約のステータス

締結前の契約のステータスとは、契約書の作成・レビュー・交渉など契約締結前の段階を指します。

 

一般的に、契約書の作成や取引先から提示された契約内容のレビューや修正、取引先との交渉や調整などの段階を経て契約の締結に至ります。

なかなか話がまとまらない場合、取引先と何度もやり取りをする必要が生じ、取引内容によっては複数の部署にまたがる契約もあるでしょう。

また、取引先が多く契約の数が増えると、各契約に担当者が振り分けられ、その担当者が契約書の作成やレビュー、交渉などを行うのが一般的です。

 

このような場合、「契約が今どの段階なのか」、「誰がどの契約を担当しているのか」、「誰がボールをもっているのか」が分からなくなってしまう可能性があります。

締結前のステータス管理は、これらをしっかり管理・把握しておくことであり、契約業務においては非常に重要です。

締結「後」の契約のステータス

締結後の契約のステータスとは、過去締結済みの契約の期限や自動更新の有無を指します。

 

継続的な取引の契約では、「有効期間は本契約の締結日から●年●月●日までとする」など、契約の効力が終了する日を定めるのが一般的です。

また、契約期間を自動更新させたい場合は、「契約終了日の●カ月前までに契約当事者のいずれからも通知がない場合は、本契約を●年間自動更新する」といった文言を定めます。

このように定めることで、一方当事者から契約を終了させたい旨の申し出がない限りは、契約を継続させることが可能となるのです。

 

締結後のステータス管理は、各契約の終了日や自動更新の有無を適切に管理することであり、把握しておくことで、妥当なタイミングで再契約などの手続きを行うことができます。

また、自動更新せず契約を終了させたい場合は、指定された期日までに相手方へ解約通知を要することが多く、通知期限を管理しておくことで適切に解約することが可能となるのです。

契約のステータスが分からない場合に起きる課題

契約のステータスが分からないと、企業の法務側にも事業部側にも問題が起こる可能性があります。

法務側に起こる課題

交渉中の契約のステータスが分からないと、法務担当者の業務効率が低下する可能性があります。

 

例えば、契約のステータスを誰も把握していない状態で、取引先から問い合わせがあった場合、その場で迅速な対応ができず、担当者や進捗状況を調べてから折り返すことになるでしょう。

また、取引先とのキャッチボールが続く中で、「取引先の回答待ち」の状態と思っていたら、実はこちら側がボールを持っており、しばらく放置状態であったということもあるでしょう。

契約のステータスが分からないと、無駄な業務や時間が生じ、契約法務担当者の業務効率が悪化する可能性があります。

また、放置が継続した場合は、取引先から不信感を抱かれるリスクもあるでしょう。

 

「〇社との契約を誰が担当しているのか」、「●社との交渉がどの段階にあるのか」などを部内で管理し、メンバー全員が把握しておくことで、上記のような事態を防げる可能性があります。

事業部側に起こる課題

契約締結後の期限管理ができていないと、事業部側に問題が生じる可能性があります。

契約期限が近づいてきたら、事業部側の担当者へ連絡し、再契約や更新、解約をするか否かの判断を仰ぐ必要があります。

この連絡が漏れると、「いつの間にか契約が終わっていた」「解約したかったのに自動更新されてしまった」といった事態が起こります。

この場合、事業部側には、再契約の対応が遅れたことで取引を停止されてしまったり、解約予定の契約が更新されてしまったことで余分な費用を支払いが生じたりといったリスクがあります。

 

具体的な例で考えてみましょう。

A社からB社へ業務委託する契約を交わしており、契約書には「契約終了の1カ月前までに一方当事者から申し出がなければ1年間自動更新する」と定められていたとします。

A社の事業部側は「B社への委託料金が高すぎるが、交渉に応じてもらえないため次の契約更新のタイミングで解約したい」と希望していました。

しかし、契約期限を適切に管理できていなかったため、更新期限を逃し自動的に更新されることとなりました。

契約のステータスが分からなくなる原因・パターン

契約のステータスが分からなくなるのは、ステータスを管理し尚且つ可視化されていないことが原因です。

締結に向けて交渉中の契約や締結済みの契約をどこにも記録してなかったり、ステータスが可視化や共有されてなかったりすると、誰が担当しているのか、交渉がどこまで進んでいるのか、締結済みの契約期限はいつなのかが分からなくなるでしょう。

 

法務部内で契約を管理する台帳などがあっても、更新を怠ると契約のステータスが分からなくなってしまう可能性があります。

例えば、こちらから投げた回答に対して先方から返答があったのに、台帳の更新を怠り、先方がボールを持ったままになっていた場合は正確なステータスが分からなくなる可能性があります。

 

また、契約が締結に至った際は、契約締結日や契約期限、自動更新の有無などを記録し、管理しておかなければ、締結後のステータスを把握できません。

さらに、これらが管理されていない状態で契約期限を確認しようとすると、契約書の原本やPDFデータを探す手間が生じるというデメリットも生じます。

契約のステータスを可視化する方法

契約管理を行うにあたっては、契約のステータスを可視化するのが非常に有効です。

可視化する具体的な方法として、エクセル表と契約管理ツールの利用が挙げられます。

 

ここからは、それぞれの方法を詳しく解説します。

エクセル表で管理する

契約のステータス管理でよく使われるのがエクセル表です。

「契約書一覧」のようなものをエクセル表で作成し、作成やレビューの依頼のあった案件の情報(取引先、契約書の種類、担当者など)や、進捗状況などを入力して管理する方法です。

交渉が完了し、契約締結した案件については、契約日や契約期間、自動更新の有無などをエクセル表に入力しておくことで、締結後のステータス管理も可能です。

 

エクセル表を利用するメリットは、マイクロオフィスのエクセルやGoogleスプレッドシートがあれば利用できる点です。

大抵の会社のパソコンにはマイクロオフィスが入っており、またネット環境があればGoogleスプレッドシートを利用できます。

そのため、専用ソフトなどを購入する必要がなく、低コストで手軽に契約管理をスタートできます。

また、管理項目や設計を自由に変更できるというメリットもあります。

契約管理ツールは管理項目が決まっているため自由に変更することができず、変更すると費用と時間がかかることがありますが、エクセル表は管理項目や設計を簡単に変更できます。

 

ただし、エクセル表は自由にカスタマイズできる分、契約管理業務が作成者に依存しやすいという弱点があります。

第三者が見ると分かりづらかったり、引き継ぎが難しかったりといったことが起こりやすい点には注意が必要です。

また、エクセル表には契約管理ツールに搭載されるようなアラート機能がないため、期限や更新のタイミングを見逃すリスクがあります。

シンプルで使いやすい一方で、機能面に不足が生じるデメリットがあるので注意しましょう。

契約管理ツールで管理する

契約管理ツールとは、契約関連の情報をすべてデータ化し、契約書作成やレビューから契約書締結まで一元管理できるシステムを指します。

契約管理ツールを利用することで、契約のステータスや担当者の情報を可視化でき、さらに契約書の期限管理や更新管理などを行うことができます。

また、契約のステータスを可視化するだけでなく、契約業務の無駄を省き、締結までのリードタイムを短縮することが可能です。

 

先述したとおり、契約管理ツールの中にはアラート機能が搭載されたものがあります。

契約書の契約終了日を登録しておくことで、期限が近づくと自動でアラートメールが送信されるため、担当者が1つ1つ契約期限を確認する手間が省けるのです。

これによって、更新や解約時期を見逃してしまう事故も防げるでしょう。

 

また、契約管理ツールは、部署や個人単位でアクセス権を設定でき、社内だけでなく外部からのアクセスに対してもセキュリティ対策をとっているツールも多いため、セキュリティ面でも安心できます。

 

ただし、契約管理ツールを導入するとコストがかかってしまうデメリットがあります。

導入費用や月額利用料が発生し、またサービスによっては契約書を送信するのに手数料がかかることがあります。

そのため、少しでも費用を抑えたいという方や企業には不向きでしょう。

契約ステータスを管理できるツール

契約ステータスを管理できる契約管理ツールをご紹介いたします。

ContractS CLM

ContractS CLMは、あらゆる契約業務をワンプラットフォームで最適化し契約ライフサイクル管理(Contract Lifecycle Management=CLM)を実現するシステムです。

 

ContractS CLMでは、各種機能により契約書のステータス管理を強化できます。

・期限通知機能

期限通知は、ContractS CLM上にある締結済みの契約書の「契約終了日」または「自動更新拒絶期限」が近づいた際、任意の期間前にメール通知を送付できる機能です。

 

更新拒絶期間をシステム上に記録し、設定を行うことで関係者宛てに期限前に解約・更新の通知ができます。

 

期限通知設定の操作画面図

 

過去に締結した紙の契約書でもスキャンすることで、電子契約とまとめて一元管理ができ、アラート機能を活用することで、契約終了日や更新を管理することも可能です。

 

また、作成時に契約情報をAI-OCRなどを利用し登録することで、契約管理台帳が自動作成され、「締結した契約がいつ終了するか」、「契約更新日はいつなのか」といった重要な情報の管理もできるようになります。

 

契約管理台帳では、全文検索、カスタム検索などあらゆる手段を使い検索ができるため誰でも簡単に、必要な情報を引き出すことができます。

 

全文検索、カスタム検索の操作画面図

 

・ステータス可視化機能

ダッシュボードにて、自身が関わる契約書の状況を確認することが出来ます。「契約が今どの段階なのか」、「誰がどの契約を担当しているのか」、「誰がボールをもっているのか」といった状況が分かり、関わる契約書のステータスを把握しやすい環境が整います。

 

各業務が進むにつれて自動で担当者情報が更新されるため、手動でのステータス更新の場合と違い、個人に依存しない管理が可能です。

 

ダッシュボードで契約書の状態を確認できる

 

契約管理台帳の検索性、契約書作成機能、申請承認機能などそのほかの機能につきましては下記フォームからダウンロードできる資料にてまとめてご案内しております。

まとめ

契約のステータス管理は、契約業務を行う上で非常に重要です。

ステータスを把握できていないと、業務効率を低下させたり、会社に経済的損失をもたらしたり、取引先からの信用を損ねたりといったリスクがあります。

 

契約のステータスを管理するための主な方法としては、エクセル管理と契約管理ツールの利用です。また最近は、契約期限や更新日をアラートしてくれるサービスや、電子契約と合わせて一元管理できるサービスなどさまざまなツールが存在します。

自社にとってどの方法、またはどのツールが最適かをよく検討するとよいでしょう。