ノウハウ 業務改善アイデア例15選!アイデアが出ない場合の対処法も解説
更新日:2024年10月17日
投稿日:2024年01月22日
業務改善アイデア例15選!アイデアが出ない場合の対処法も解説
どんな企業でも、常に業務改善の余地を探り最適な方法で改善を目指すことが重要です。
中には、すでに洗い出された業務上の問題点に対してどのように改善すべきか悩んでいる方もいることでしょう。
今回は業務改善のアイデアを15個ご紹介すると共に、業務改善がもたらす効果やアイデアの出し方、アイデアが出ない場合の対処法なども詳しく解説します。
そもそも業務改善とは?
業務改善とは、自社の業務プロセスにおける問題・課題を改善してさらなる効率化を図る取り組みを指します。
具体的には問題・課題を洗い出し、それに合わせた改善アイデアを出して適宜実施し、効果に基づき新たな改善アイデアを試すといった流れです。
成長中の企業から大規模な企業まで、大きさにかかわらずどんな企業も業務改善に取り組むことが重要です。
業務改善と生産性向上の違い
業務改善に似た取り組みとしては「生産性の向上」もありますが、実際にはやや異なる概念です。
生産性の向上とは、できるだけ少ない資源(人手・コストなど)でアウトプットの総量や価値を増やしていくための取り組みを指します。
それに対し業務改善は、業務上の無駄なプロセスの排除などをしてさらに成果を高める取り組みであり、結果として生産性の向上につながる場合もあります。
つまり生産性向上は文字通り生産性を高めるための取り組み、業務改善は生産性を向上するための手段の1つということです。
業務改善が行われる目的・効果
業務改善を行うことで、収益性・競争力が向上するなど企業としての成長を継続させることが可能です。
業務改善は生産性の向上や業務に伴うコストの削減といったシンプルなメリットだけでなく、従業員満足度の高まりによる個々のパフォーマンス向上といった副次的な効果も得られます。
それが企業としてのイメージアップにもつながり、優秀な人材や顧客を確保しやすくなるなど、様々な効果に繋がっていきます。
業務改善のメリット
業務改善がもたらすメリットは内容や企業により様々ですが、特に期待できる点は以下の通りです。
・生産性の向上 ・不要なコストの削減 ・働きやすい環境の構築 |
もちろん、上記のメリットを最大限得るには自社に合った改善方法を策定する必要があります。
そのためには自社の現状を明確に把握のうえ、業務改善に繋げるアイデアを出さなければなりません。
業務改善のアイデア例15選
ここでは、業務改善に繋がりやすい15通りの取り組み方をご紹介します。
業務改善アイデアを出す際の参考にしてみてください。
無駄な業務の見直し・カット
業務改善のやり方を考えるうえで、まず見直すべきは無駄な業務の有無です。
例えば会議で不必要に資料を作成したり、メールのやり取りが多かったりと、日常には様々な形の「無駄」が潜んでいます。
日々の業務に関していつ・誰が・何をしているのかを明確にし、それらは業務の目的を果たすうえで本当に必要かどうかを判断し、適宜カットを検討しましょう。
業務の優先順位の明確化
無駄な業務をカットしたあとは、各業務の優先順位を明確に決めることも大切です。
優先順位を考えるうえで注目したいポイントとしては、「重要度」と「緊急性」が挙げられます。
重要度だけが高い・緊急性だけが高い・どちらも高い・どちらも低い…といったカテゴリに業務を振り分け、それに合わせて業務の優先順位を決めてみましょう。
フローチャートの作成
フローチャートとは、ボックスや矢印などを使って業務の流れを可視化した図のことです。
業務に対して担当者が複数人いて、それぞれが1日にどんな流れで業務を進めているのかを把握できます。
そのため、各担当者の作業内容から業務改善の余地がないか見直したいときの重要なヒントになります。
ルーティン業務のマニュアル作成
日々のルーティン業務についてマニュアルを作成すると、以下のような効果に期待ができます。
・業務の均一化 ・無駄な業務の洗い出し |
業務について知らない人が読んでも理解できる内容を意識して作成すれば、誰でも同等の質と効率で業務を行えます。
また、作成を機に改めて業務内容を見直すことになるため、無駄な業務を洗い出したいときにも有効な取り組みです。
業務の分割
限られた時間の中で業務をどれだけこなせるかは、人それぞれで異なります。
ボリュームの大きな業務も1度にこなすことが理想と思われがちですが、担当者のキャパシティを超えたボリュームだと、疲労からかえって作業の質・効率が落ちやすくなります。
あえて業務を分割すれば担当者にかかる負担が抑えられ、かえって高いパフォーマンスのまま業務をこなすことが可能です。
業務の自動化の促進
RPAを導入し、業務の自動化を促進するという手もおすすめです。
例えば会計業務の中の売上集計やメール作成など、個々で見ると短時間で済む作業も長い目で見れば大幅なタイムロスとなっている場合があります。
そういった作業をRPAで自動化してしまえば、今後の業務にかける時間・労力を削減して他の重要な業務に割く時間をより多く確保できます。
業務担当者の見直し
従業員はそれぞれ異なる能力・特性を持っており、当然ながら得意・苦手とする業務も異なります。
業務のパフォーマンスを最大限に高めるには、正しい人材配置が必須です。
各従業員に自己の業務に関する現状をヒアリングし、部署の責任者にも相談しつつ業務担当者の見直しをしてみましょう。
タレントマネジメントの活用
各従業員の能力を把握する際に役立つシステムが、タレントマネジメントです。
タレントマネジメントは、従業員の職歴・経験・スキルなどをデータとして集めて可視化できます。
上述した適切な人材配置に役立つ他、従業員に対し客観的な評価や効果的な育成も可能となるため、人材流出の防止にもつながります。
ペーパーレス化の促進
資料・請求書・契約書など紙で運用しているものが多い場合は、ペーパーレス化の促進に取り組むのがおすすめです。
紙での運用は印刷による用紙・インク代といったコストがかかる他、保管に伴うスペースの消費や必要な書類を探す手間など様々なデメリットを伴います。
ペーパーレスで運用できるものはそれに合った電子化システムを導入し、コスト・スペース・手間の無駄を省きましょう。
データベースの構築と活用
これまでの業務の情報や従業員のスキルといったデータを、データベースとして蓄積しましょう。
例えば顧客からの質問と回答・実際に生じたトラブルと対処の内容・顧客の情報などをすぐに取り出せるようにしておけば、今後同様の情報が必要となったときにスムーズな対応が可能となります。
ITツールの有効活用
業務改善に役立つITツールとしては、以下のようなものがあります。
・電子契約システム ・コミュニケーションツール ・タスク管理ツール ・人事向けツール など |
近年は実に幅広い業務の効率化をサポートするITツールが生まれており、多様な目的に合わせて選び導入すると効果的に業務改善を行えます。
こちらの記事では目的別に各種おすすめのITツールをご紹介していますので、併せてご覧ください。
情報をクラウドで共有・管理する
業務に必要なデータやファイルをその都度送り合うのではなく、クラウド上で管理するという手もあります。
クラウド上ならタイミングや場所にかかわらず、内容を確認したいときに検索して迅速に取り出すことが可能です。
特に業務マニュアルをクラウド上で管理すれば、リモートワークでも社内と変わらない質で業務を行えます。
従業員のスキルアップ支援
従業員のスキルをさらに伸ばすための支援も大切です。
業務に役立つ研修や資格取得・外部研修への参加支援制度などを取り入れたりして、従業員のスキルアップを促しましょう。
スキルアップは従業員のモチベーション向上にもつながり、やがて組織の競争力向上にも期待ができます。
アウトソーシングの活用
アウトソーシングは、特定の分野に関して専門性が高い外部企業に一部の業務を委託することです。
特に専門的なスキルを要する業務をアウトソーシングすれば、新たに人材を確保・育成する必要はありません。
また、社内のリソースに余裕が生まれて重要な業務に専念できる点もメリットです。
外部の専門家の導入
社内のリソースだけでは改善が難しい業務上の問題・課題は、外部の専門家にサポートしてもらうという手もあります。
特に業務改善コンサルティングは専門的な知見・経験に沿って業務改善をサポートしてくれるため、効率的に改善を促進させることができます。
契約業務の改善事例
業務改善に活用するべきツールは企業ごとに変わりますが、その中でも契約業務の改善を図るのであれば「ContractS CLM」が有効です。
ContractS CLMの活用で業務改善に繋がった事例としては、以下のようなものがあります。
・「ContractS CLM」による契約書の電子化促進 ・「ContractS CLM」を活用した契約書の一元管理 ・会社の統合を機に「ContractS CLM」で契約業務を統一 |
各事例の詳細やその他事例については、こちらからご覧いただけます。
自社に合わせた業務改善アイデアの出し方
業務改善のアイデアは、以下のような流れで出す方法がおすすめです。
1 業務における現状を把握するための体制を整える 2 業務改善の目的を明確にする 3 主に品質・コスト・納期の観点で改善点を洗い出す 4 改善の優先順位を決める 5 改善方法を検討する 6 現状の業務マニュアルの中で改善方法に即していない部分があれば変更する |
実際にアイデアを出す際は、フレームワークの活用がおすすめです。
有名なフレームワークとしては、「5W1H」があります。
Who(誰が)・When(いつ)・Why(なぜ)・Where(どこで)・What(何を)・How(どのように)という5つの観点に沿って立案する手法です。
業務改善のアイデア出しをはじめ、幅広い場面で役立ちます。
業務改善アイデアが出ない…その理由と対処法は?
目的が明確にできておらず、業務改善のアイデアを出そうにもなかなか出ないというケースは多いです。
業務の現状を把握できておらず目的も曖昧なままでは、改善に繋がるアイデアを出すことはできません。
まずは現状に基づき目的を明確にするための地盤から固め、1つずつ着実に手順を踏んでアイデアを固めていきましょう。
また、品質・費用・納期(QCD)という3つの要素についてバランスよく検討することも大切です。
業務改善の進め方
アイデア出しを含む業務改善の進め方をステップ形式で表すと、以下の通りになります。
1 現状に基づく業務改善の方法と優先順位を決める 2 改善の期限を決めておく 3 策定した業務改善方法を実施する 4 業務改善の効果を測定する 5 効果測定の結果を元に改善を検討する |
業務改善は1つのプロジェクトとして、担当メンバー・統括マネージャーの選定や意思決定機関の明確化といった体制の構築が必要になります。
また、業務改善を実施したら効果測定と分析を怠らず、PDCAサイクルを回していくのが業務改善効果を高めるポイントです。
業務改善を成功させるポイント
業務改善を成功させるには、従業員1人1人が当事者意識を持って取り組む必要があります。
従業員にはただ会社の指示に従ってもらうのではなく、業務改善の重要性を理解してもらい、業務改善に向けて積極的に取り組んでもらいましょう。
また、1度にすべての業務を見直して改善を図ると時間がかかり、効率的に取り組めなくなります。
範囲の広い業務や緊急性の高い業務を明確化して、必ず優先順位をつけながら改善に向けて取り組むようにしましょう。
業務改善の効果を測定する方法
業務改善に重要なプロセスとして、効果測定の結果に基づいたさらなる改善方法の策定が挙げられます。
効果を測定するため、あらかじめ「KPI」を設定しておくのがおすすめです。
業務改善におけるKPIとは、目標の達成度合いを定義する際に用いる指標のことをいいます。
例えば顧客獲得数の増加を目的に業務改善を実施するなら、「前年比〇%増」や「具体的な目標顧客獲得数」がKPIとなります。
事前に設定したKPIに対し、実際の業務改善後にどれだけの結果を得られたのか確認し、その結果に沿ってPDCAサイクルを回しましょう。
業務改善は自社に合った方法で!契約業務なら管理ツールの導入がおすすめ
業務改善は企業としての成長に欠かせない取り組みであり、そのやり方は多岐にわたります。
自社の業務改善を成功させるには、まず現状と目的を明確にしてアイデアを出し、実施後はPDCAサイクルを回すことが大切です。
そのため取り組むべき改善方法は企業によって変わりますが、契約業務に関する改善ならペーパーレス化・業務の効率化に有効な契約管理ツールなど、IT技術の導入をおすすめします。