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ノウハウ 【電子契約導入準備】社内規定や契約書の変更ポイントをサンプル付きで解説!

更新日:2024年10月17日

投稿日:2023年05月9日

【電子契約導入準備】社内規定や契約書の変更ポイントをサンプル付きで解説!

【電子契約導入準備】社内規定や契約書の変更ポイントをサンプル付きで解説!

契約書を電子化する際には社内の規程(印章規程)や契約書に記載している後文の変更等、いくつか確認しておくべきポイントがあります。

本ページではこれから電子契約を導入する企業や、既に契約書の電子化を推進している企業に向けて、契約の電子化にあたる変更点を解説していきます。

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社内規程を電子契約に対応したものにするには(印章規程)

契約書だけでなく、社内で使用している社内規程も書面での契約締結を想定したものになっているのが一般的です。そのため、電子契約を始めるにあたり、社内の契約規程も電子契約に対応した文面に変更する必要があります。
以下の改訂例は、必要最低限の改訂を施す場合の一例です。貴社規程を改訂する際には、貴社法務部門や顧問弁護士等ともご相談の上で実施していただくことをお勧めします。

電子契約に対応した文面について

 

目的規定
電子署名や電子サインによる方法を規程でカバーするため、「押印」にこれらを含める必要があります。

改訂前改訂後
この規程は、当社において使用する印章の制定、改廃、押印及び管理に関する事項を定める。この規程は、当社において使用する印章等の制定、改廃、押印(電子ファイルに対する電子署名及び電磁的処理を含む)及び管理に関する事項を定める。

電子署名や電子サインを印章として扱うための改訂について


定義規定
電子署名や電子サインは印章ではないため、「印章等」として電子署名や電子サインを印章として扱うよう改訂する必要があります。
これに伴い、各条項で「印章」となっている部分を「印章等」とします。

改訂前改訂後
この規程でいう印章とは、会社において発行または受理する対外的文書、証憑に押印して、直接的あるいは間接的に会社の権利義務を発生させる証とするものをいい、その種類及び使用範囲の原則は別表1に定める。この規程でいう印章等とは、会社において発行または受理する対外的文書、電子ファイル、証憑に押印して、直接的あるいは間接的に会社の権利義務を発生させる証とするものをいい、その種類及び使用範囲の原則は別表1に定める。

 印章について別表で対応している場合について


別表対応(印章等の使用範囲)
すでに別表で印章の種類及び使用範囲の原則を定めている場合は、「電子署名・電磁的処理」の欄を追加することで対応が可能です。

電子契約に対応した契約書の作り方や文言を変更するポイント(各種ひな形)


[ 電子契約に最適な後文とは? ]

紙の契約書から電子署名の契約書へ切り替える場合、契約書特有の文章表現の変更が必要になる場合があります。
※企業ごとに要件や取引・契約内容などは様々です。
今回はひな形を用いて解説しているため、契約書の変更後は必ず法務部や顧問弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。

後文の修正

電子契約では印鑑の代わりに電子署名を行うこと、契約書のデータは電子データのまま保管することから、以下のような表現になります。

改訂前改訂後
本契約の成立を証するため、この契約書の原本2通を作成し、両当事者は、それぞれ署名又は記名押印のうえ、各自その1通を保有する。契約締結の証として、本契約書を電磁的に作成し、双方にて記名押印またはこれに代わる電磁的処理を施し、双方保管する。


[ 契約書の有効性についての条項とは?(無権代理)]

契約書の有効性および真正性についての意義申し述べ禁止


電子署名や電子サインによる契約の場合、電子署名法3条との関係で、文書の成立の真正の推定が働かない場合が考えられます。(また、これは電子締結に限った話ではありませんが、相手方が適切な権限を有しているまたは適切に権限移譲を受けた者であるかどうか、について不安があるという声もあります。)

これに対する契約書上の手当てとして、契約書の有効性(および真正性)について、双方異議を申し述べないとする条項を挿入することが考えられます。例えば、以下のような条項です。

規定例
(本契約書の有効性および真正性)
第◯条 電磁的記録に電子署名またはこれに代わる電磁的処理を施す方法で締結した場合の本契約書の有効性および真正性については、双方異議を申し述べないものとする。

まとめ

これらの観点に留意することで契約書の電子化を進める事でトラブルが起きるリスクを低減することができます。電子契約システムの導入にあたり、ぜひ参考にしてみてください。