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2021年06月18日 イベント・セミナー

株式会社Holmesは2021年8月21日にContractS株式会社に社名変更いたしました。

【イベントレポート】「ホームズクラウド」リニューアル記念ウェビナー「CEO特別対談!契約業務DXに不可欠な顧客体験とは?」

【イベントレポート】「ホームズクラウド」リニューアル記念ウェビナー「CEO特別対談!契約業務DXに不可欠な顧客体験とは?」

新型コロナウイルスの拡大を契機に拡大した、テレワークを取り入れたワークスタイル。本格的に契約業務のDXを検討しつつも、何から手をつけてよいか分からないと困っている方も多いのではないでしょうか。

Holmesは4月22日に「ホームズクラウド」のリニューアルを記念して、「CEO特別対談!契約業務DXに不可欠な顧客体験とは?」と題して、「デザインの力を証明する」をミッションとする、株式会社グッドパッチとの共催ウェビナーを開催しました。

本記事ではウェビナーの第1部、第2部の内容をご紹介します。

第1部では、Holmes経営企画部長の津田より「ホームズクラウド」リニューアルの概要説明を行いました。第2部では、UXリニューアルに伴走いただいた株式会社グッドパッチ代表取締役社長/CEOの土屋尚史氏をお招きし、Holmes代表取締役社長/CEOの笹原と「解決すべき真の契約課題」と「契約業務DXを進めていく上で必要な観点」について徹底討論しました。

目次
第一部「ホームズクラウド」プロダクトリニューアルについて
第二部「CEO特別対談!契約業務DXに不可欠な顧客体験とは?」

第一部
「ホームズクラウド」プロダクトリニューアルについて


津田

まずは私たちが考える契約DXを進めていくステップについてご説明させていただきます。Holmesが考える契約DXモデルは契約業務変革を4段階のステップで定義しています。Step1「デジタル化前」・Step2「デジタル化」・Step3「プロセス化」・Step4「高度化・自動化」で階層が上がるにつれ効率化が進み、新たな価値創造が実現していきます。

今回のプロダクトリニューアルは主にStep1「デジタル化前(ツールもプロセスもバラバラ、一元管理できていない)」からStep2「デジタル化(紙・電子契約書ともにデジタルデータ化、プロセスも管理もクラウド上で行う)」へ移行するための更なる強化を実現するものとなっています。

具体的にプロダクトリニューアル概要を一部ご紹介させていただきます。リニューアルに際しては、グッドパッチ様とのプロジェクトを通じて、主要なアウトプットの1つとして「UI/UXリニューアルのポリシー」を定めました。Holmesのパーソナリティに馴染む言葉やふるまいを抽出し、威圧感のある表現を避け、ユーザーアクションを明確にしました。また、ユーザーが適切に行動できるようUI(ユーザーインターフェース)を再設計しました。

本日の大規模アップデートはあくまでも始まりであると考えています。更なる価値向上を目指し今後も継続的にアップデートして参ります。


マインドやふるまいも言語化し策定した、デザインガイドライン

リニューアル後の契約書詳細画面イメージ
リニューアル後の契約書詳細画面イメージ

第二部
「CEO特別対談!契約業務DXに不可欠な顧客体験とは?」

リニューアルのきっかけ:Holmesが解決を目指す本質的な契約課題とは?

笹原
契約に関わる全てのビジネスパーソンの課題として「脱ハンコ」が常に注目されてきたと思います。コロナ禍以降は特に、ですね。ただし契約の本質的な課題とハンコは別問題。仮に脱ハンコが実現しても契約の本質的な課題は解決しません。

昨今はリーガルテック分野でも契約締結や電子サイン等「点」のシステム(特定の業務課題を解決するポイントソリューション)は登場していましたが、契約を複雑にしている問題点は実を言うと「線」。手順の多いプロセス×多数の利害関係者で行われるため業務が最短かつ自然と進められる仕組みが必要となります。

様々な人のバトンパスで成り立っているのに道がない。そうなると「点」を提供するだけでは真の解決策にはならないのではないかと。契約という道を一元化するプロダクトこそが契約課題の解決を目指す仕組みだと確信しプロダクトの開発・運営に踏み出しました。

土屋様
グッドパッチとHolmesさんの出会いはHolmes創業2年目くらいの頃。もうすでにプロダクトはあって「ホームズクラウド」ブランドの価値観を明確化したいというお話をいただいて。実は当時、グッドパッチにとっては初のブランディング領域の依頼で驚きました。大手代理店ではなく、なぜうちだったのかなと笑。

笹原
最初に土屋さんとお話してみて物事の本質を磨いていく方なのかなと直感しまして。契約って契約書やハンコのイメージが強すぎるし、市民生活において誰もが一度は契約業務の履行経験があるからこそ、個々の課題認識も異なり本質がぶれやすい。周りをそぎ落として本質だけを追求するためのディスカッションパートナーが必要不可欠だったんです。

Holmes代表取締役社長/CEOの笹原健太

顧客課題の明確化について:どのようにして本質的な価値が言語化されていったのか?

土屋様
当時は手探り状態でしたが毎週ディスカッションを重ねましたよね。

笹原
毎回スライドでアウトプットしていただいて。頭を使って無理やりでも言語化することで磨かれていったのがよかったと思います。ディスカッションの積み重ねでブラッシュアップされていったというのは大きいです。

土屋様
本質的な価値としてシンプルに言語化されたのが「契約マネジメントシステム」という言葉だったということですね。 Holmesのあるべき方向性が見えた後、UIのリニューアル着手まで半年くらいありましたが、そこに至るまでの笹原さんの思考プロセスをぜひ教えていただければと思います。

笹原
実は創業当時から契約の「線」が課題だと思っていたわけではなくて。Holmesも他のSaaSと同様に例外なくポイントソリューションからスタートしています。顧客の要望をヒアリングする中で見えてきた本質的な契約の課題とは、道がない中でのバトンパスが行われていること――このコンセプトに気が付いた時、一度リセットして設計思想からしっかり組み立てないといけないなと思いました。

ただしこれを内部だけで行ってしまうと「ここは崩せない」といったようにある種の聖域ができてしまう恐れがある。専門家でもあるグッドパッチさんのお力を借りることで聖域なく本質に向き合ってプロダクトを創りたいと思い力を借りることにしました。

土屋様
社内だけで進めると聖域が出来上がってしまうという発想がさすがだなと思います。デジタルプロダクトを作成する際に課題の本質に向かわず、力のある部署の声がそのまま導線に反映されてしまうことはよくあります。設計思想を明確にした上でそこからUIを創りたいと笹原さんから相談受けた時に「本質を分かっているな」と感じました。通常の依頼ではUIだけを変えればよしと思っている企業が非常に多い。しかしながらUIの根本は掘り下げていくと会社の思想です。思想発信でUIは出来上がっていくものなんです。

笹原
当時も今も思っている課題感ですが、UI/UXという言葉だけが一人歩きしていますよね。UI/UXにとらわれて本質をあまり追求しないようになるのは嫌だなと思っていて。UI/UXはあくまでも手段です。何が課題で本質はどうなのか設計思想を土台にした上であるべきものだと思います。

グッドパッチ代表取締役社長/CEOの土屋尚史氏

真の顧客課題を解決する:本質的なプロダクト価値を問い直すことの必要性

笹原
会社でも100人いれば100通りの考えがありますよね。DXにおいては全体の意識を合わせるというよりも人に合わせた設計をしていく必要があるのではないかなと。契約の本質的な目的が達成できるかが重要で、細かな設定は人に合わせて変えていく。こういった柔軟な設計思想が大事なのではないかなと思います。

土屋様
UIやUX、そしてDXもそうですが本質的ではない言葉が世の中には溢れておりまして。そもそもDXを突き詰めていくと顧客の体験価値が重要なのは当たり前でむしろ重要じゃなかった時代は過去存在しないですよね。

多くの経営者は顧客目線に立ち、顧客体験を向上させるために動いていたはずです。だけど1990年代以降、高度経済成長からバブルが崩壊して全員が成長できなくなるという時代背景の中、小手先で何とか今の状況を打破しようとしてしまうことも増えていった。結果、本質ではないものを追い求めてしまう経営者も多かったのかな。

今、改めて原点回帰する時代にきていると思います。顧客体験が重要なのは当たり前、それ以前に会社が何を提供したいのか、その思想の明確化が大切です。Holmesは自分たちの存在理由をあの時に言語化し本質に迫ったことが今に繋がっていると思います。自分たちのなすべきミッションに向き合ったことは相当価値がある。本質が明確になっていない小手先だけのDXは破たんします。

笹原
契約ということに絞るとバトンパスの連続だと思いますので、やはり他部署とか会社全体を巻き込んでいく必要があると思います。他部署を巻き込む際にコンセンサスを得るための手段としてUI/UXを用いる。それぞれの立場に応じた複数の顧客体験がひとつのプロダクトに必要、そんな世界観なんじゃないかな。

土屋様
Holmesのプロダクトは契約管理業務に特化していますが、最終的には契約管理が円滑になることで企業価値の向上に繋がるところへ達しなければいけない。ともすると法務部と現場は対立しがちです。「ホームズクラウド」が目指したものってこの対立構造をまろやかにしてくれるというか。「ホームズクラウド」が目指す志がUIの表層に表れている。これは設計思想を土台に本質を明確にしたからこそ。本質的なプロダクト価値を問い直すことの必要性はこれからの時代に求められるものかなと思います。

契約業務DXに必要な観点とは:企業がDXを推進するための心構え

笹原
個人の作業レベルであれば「点」のプロダクトで十分ですが会社全体で本質的にDXを検討すると、必ず「線」になる。価値観の異なる他部署へのシステム設計や説明・資料等のサポートは必要不可欠になると思います。

土屋様
今時代が変わっていく中でいかに新しい価値を届けられるか、変革ができるか。ただ事業をデジタル化すればよいということではないと思います。DXというものを言葉だけで受け取らずにこれからの時代に生き残るためにはどうあるべきか。デジタルに全く関わることなく成長を遂げることが難しい時代です。DXを前提としてどう成長するかを考えていただければと。

これまで経営者観点でお話してきましたが、じゃあ現場では何ができるかというと、まずは経営陣に本質を問いかけること。そして生産性向上や働く体験を意識してデジタルツールを導入すること。

例えば「Slack」というビジネスチャットツールを多くの会社で導入していますよね。一昔前はビジネスに遊びの要素は不要という認識だったのが「Slack」はスタンプ機能等遊びの要素が満載です。これはただのツールに留まらず、使うメンバーがより楽しく働けることを前提に作られています。日々使うツールひとつで働く人々の思想が変わっていく可能性を秘めている――ぜひ、そのような選び方をしていただけたらなと考えています。


ContractS CLMで契約業務の課題を解決!

ホームズクラウドは、契約にまつわる承認フローや相談などのプロセス構築と、関連情報や契約情報の一元管理をクラウドシステムで管理することで、「契約業務のコストダウン」と、「契約にまつわる漏れやミス」を実現します。

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